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相続預金に関する判例変更と預金仮払い制度

相続の際に、亡くなった方の預金がどのように取り扱われるか。

 

1.従来は、「預金は法定相続分に応じて当然に分割」とされていました。

 

 ⑴ つまり、各相続人は、遺産分割の話合いで決着しなくても、それぞれが、法定相続分に応じて、払戻をうけることができる、とされていました。

 

 ⑵ しかし、これでは、だれかに特別受益がある場合などに不都合がでてきます。

2.そこで、平成28年以降の一連の最高裁の決定で、「預金も遺産分割の対象となり、遺産分割協議を経なければ、払戻不可」とされました。

 

3.ただ、こうなってくると、被相続人が亡くなったあとは、相続人全員で話がつかなければ、一切、預金の払い戻しを受けることができなくなって、たとえば葬儀費用や債務の支払などでお金が必要な場合に不便なこととなります。

 そこで、民法の改正により、各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の3分の1に当該共同相続人の法定相続分を乗じた額(金融機関ごとに150万円を限度とする)については、単独でその権利を行使できる、という預金の仮払い制度(民法909条の2)ができました。

 

4.なお、預金の仮払いについては、他に、裁判所の仮処分という制度もあります。

 

筆者プロフィール

弁護士 奥田 貫介 

おくだ総合法律事務所 所長 

司法修習50期 福岡県弁護士会所属 

福岡県立修猷館高校卒 

京都大学法学部卒 

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